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Interview

須藤蓮「賢すぎなさがホッとさせる」ユウジ役
家族との思い出ご飯は「ファミレス」…そのワケは?

Oi Handsome!!

今週土曜に第7話が放送される、吉田鋼太郎主演の東海テレビ×日本映画放送 共同製作連続ドラマ『おいハンサム!!』。残すところ2話の本作は、家族を守るちょっとウザいけど強いパパ・伊藤源太郎(吉田鋼太郎)と、男を見る目がないために恋に迷い人生に迷う三姉妹、由香(木南晴夏)、里香(佐久間由衣)、美香(武田玲奈)、そして全てを包み込む母(MEGUMI)の伊藤家が織り成す「恋」と「家族」と「ゴハン」の物語。

三女・美香の元カレ・ユウジ役を演じているのが須藤蓮。
俳優歴4年、期待の新人として本作主要キャストに大抜擢!愛すべきダメンズのユウジとは程遠い、才能あふれる須藤の素顔に迫りつつ、共演者とのエピソードや「家族との思い出ご飯」を聞いてみた。

須藤蓮インタビュー

ユウジの「足りない部分が誰かを癒している事もある」

ユウジとは、どんな役ですか?
監督から役柄全体の説明はそこまで受けていないのですが、僕個人としては“いい奴”として勝手に解釈しています。ヤル気がないというかダメな部分もあるのですが、それこそ4年前に自分が俳優を始めた時は俳優“志望”だったわけで、そういう点で重なる事もあって、僕としてはそんなに変な役を演じている気分ではなく、「魅力的な人だな」と思って演じています。
ユウジの服装とか人に対する振る舞いの賢すぎない感じや、計算してない“ピュアさ”がすごい好きで、実は“人をホッとさせる力がある人”だと思っています。ユウジは競争意識が高くないし、人の事も見下したりせず卑屈にもなっていない。「自分もそうありたいな」と思うんですよね。
傍から見たら“足りない事が誰かを癒している”部分もあるし、だから実は足りているという、そんなユウジがすごい好きだし「ユウジみたいな人を肯定できる人でいたい」って今は思いますね。
ユウジと須藤さん、似ている点と似ていない点は?
似ている点で言えば昨年、僕は映画監督デビューをして(*)自分の責任でしかない物において何か言われたり、怒られたりするという経験をしたので、漫画家を目指すユウジの気持ちがよく分かります。あと、フワッとしたユウジ独特の喋り方ですが、自分には“俺が全部やるモード”と“何にもしないモード”があって、その後者モードの時の僕がああいう声なんですよね。
似ていない点で言うと、第2話で合コンに行く美香に「靴の飾りが無いから」って言われて持って行くシーンで、ユウジはブワッと走って来て、もの欲しそうな顔をするけど美香に追い返されて、何も言わずに立ち去りましたよね。その見返りを求めないほど大人じゃなくていいし、見返りを求めて断れた時に不機嫌にもならない感じが、めっちゃいいなと思って。自分は「見返りを求めないぞ」と決めてもああいう風にはなれないので「ユウジっていい奴!僕もそうありたい」と思いましたね。
自分の彼女が合コンへ行く事に対して“ジェラシーを抱く”とか“卑屈になる”とか、そういう二次的な感情にあまり身を預けてない感じというか、意外とひねくれていないユウジがすごい好きですね。(*須藤が主演・初監督を務める映画『逆光』)

武田が「共演相手で良かった」印象的なシーンを振り返る!

美香役の武田玲奈さんの印象は?
武田さんとは初共演ですが、すごく話しやすくて現場では助けられました。僕は割と緊張しがちで、どこかで1回つまずくと「ひーっ!」ってなったまま撮影が終わっちゃったりするんですけど、武田さんがめっちゃ優しく人に安心感を与えられる方なので、本当にご一緒できて良かったです。
なんか美香とユウジって“親戚みたいなカップル”ですよね。劇場的に恋愛するのではなく、ホッとしながらずっと家にいる人たちみたいな。美香はユウジを何かと許しちゃうんですけど、それは「ダメな男に引っかかっている」とも言えるし「人を受容する力がある」とも言える。人は許されるとそこに居場所が生まれるんですよね。ユウジにとって美香はそういう人だし、武田さんもまたユウジを許してくれそうな優しさと魅力を持った人だと思いました。
武田さんとの印象的な現場エピソードは?
全部印象的だけど、やっぱり第1話の“坦々麺シーン”はめっちゃ気まずかったです。武田さんじゃなかったらマジで帰りたかったですよ(笑)。あと第2話の美香と歌いながらの“取っ組み合いシーン”。あれはトータル5回ぐらいやっているんですが、最初から全力でやっていて、最後ひっくり返っていたのは演出ではなく、疲れて動けなくなったから。オンエアを見てあまりのシーンの長さに「そこまで使う!?」って思いましたね(笑)。
第3話の死んだハエトリグモに手を合わせる“供養シーン”も突飛ではあるけれど、自分としては分かるというか。ユウジは自分のトロフィーで潰された事も嫌だったけど、どちらかと言うと美香がハエトリグモを殺した事の方が嫌だったんじゃないかなと。それがユウジっぽいところだし、自分がユウジを好きなところですね。

視覚的こだわりが強い「監督を信頼してズボンを下ろす」!?

初めて組んだ山口監督は、いかがでしたか?
山口監督は画面の中に入る視覚的な情報に対するこだわりが強い方。半同棲中の美香の部屋では「ここがユウジの陣地」と黄色いテープで線を引くなど、物語の背景まで細かく作り込んで指示してくれたので自然とユウジに入れました。部屋の中でユウジは大体オシリが見えていますが、あれはもちろん監督の指示。僕は監督を信頼してズボンを下ろしていましたね。(笑)
ユウジのキャラクターって、見え方によってはすごく危ういバランスなので、最初は守ろうとしたんです。それは自分を守るというよりキャラクターが嫌われないように。でも監督は“振り切る事で好かれに行く”という演出で、それはすごい事だし、やっぱり全体像が見えている人にしかできない事だとオンエアを見て改めて思いました。
本作は「家族と恋と食の物語」…ご自身の「家族との思い出ご飯」とは?
小学生の頃、僕の誕生日に必ず行った“中華系ファミレス”ですね。頼めばどこへでも連れて行ってくれる親ではあったんですが、僕が昔からファミレスがすごい好きで、その頃の自分にとって一番行きたかったレストランが“そこ”だったんです。それ以来、僕の誕生日には親が麻婆豆腐を作ってくれるというのが習慣になっています。
最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。
皆さんが第1話から美香の目線でユウジを見てきて、どういう風に思ったのか…きっと回を重ねる毎にユウジの印象が、ちょっとずつ違って見えて来ているんじゃないかと思います。7話も8話もオンエアを見るのが僕もすごく楽しみです。登場人物みんなが愛おしい『おいハンサム!!』、どうぞ最後までお楽しみに!